The Indestructible Beat Of Soweto
「The Indestructible Beat Of Soweto」。これはコンピレーションでオレは17歳の時に渋谷東急ハンズ近くのタワーレコードで買った。
1987年頃。この年Enya、3 Mustaphas 3やMory Kanteなんかがテレビで特集され始め、ワールドミュージックの幕開けになった。オレにとって聴くもの観るもの全てが新鮮だった。
当時、中村とうようさん執筆のミュージックマガジン別冊「アフリカの音が聞こえてくる」と言う本があり、オレはこのCDとセットで購入した。
このCD、かなりお気に入りなのだ。もう500回は聴いている。オレは凝り性なのでその時その時で全く違う音楽を聴いているが、そんな中体調に関係なくいつでも聴ける好きなCDやレコードは確かにある。
アフリカには大きく分けて2つのジャンルがある。ひとつは伝統的な民族音楽。これはフィールドワークによって多くのレコード、CDがある。もうひとつがリンガラ・ポップス。
ザイールが発端でアフリカ大陸に飛び火、ジャマイカで言うレゲエみたいなものでダンスホールなのだ。
このCDはShanachieと言う再発見をよくするレーベルからリリースされている。ステファン・グロスマンやジョン・レンボーンなどネオ・フォークも多く出している。
なんと言ってもポリリズムにポリリズムが絡む複雑な民族音楽は一切なく、ひたすらポップ。すごく聴きやすい。アフリカの音楽は難しいんじゃないのか、と思っている人におすすめ。
このCDに入っているアーティストで有名なのはMahlathiniとLadysmith Black Mambazo。後者はポール・サイモンとの共演で世界的に有名。でもな、オレは全曲好きだけど、特に好きなのはUdokotela Shange Namajahaの「Sobabamba」とMahlathini, Nezintombi, Zomgqashiyo & The Makgona Tsohle Bandの「Ngicabange Ngaqeda」。前者はバイオリンのインストでサバンナ地帯を連想させてそれでいて幻想的。オレの理想のインスト。後者は女性ボーカルにマハラティーニのダミ声が絡むとてもポップな曲。
全曲いい。現在ワールドミュージックは掘り尽くされているけど、オレの時代はネットなんかなかったし、それでも自分のバイタリティーと勘で名作を入手していたし、知人から勧められる音源より自分で探したものの方が後々好きだった。
今回はCD買い直し。少し前アナログ盤もメルカリで買った。昔のCDは割れてしまってジャケットも紛失した。iTunes Storeで音源を買ってパソコンで聴いていたが、今はサブスクにもある。